

Page3 「声を届けるしくみ」はこうして実現する
MM: 「声を届けるしくみ」が、今は少なすぎると。もっと必要だというのはよく分かる。では、その「しくみ」の具体的なアイデアはどういうものを考えているのかな?
浜田: 最初に「市政通信簿」というものを提案します。
まず、みなさんが市政を判断する時に必要なものは、『情報』です。議会で何をやっているのか?やりたい事が実現できなかった時はどうしてダメだったのか?今も議事録は誰でも読めるんですけど、文字ばっかで読む気失せていくし、「市議会だより」もうまく要約されてるとは思いますが、ちょっと人に読んでもらう冊子としては魅力に欠けると思います。まず議会で何が話し合われ、何が決められたのか?それを誰にでも分かるように形にしたものが、みなさんに知って欲しい『情報』です。
そして、その『情報』を基に、みなさんが「市政通信簿」を使って市政を評価する。そうすれば議員だって、自分のどの決断が支持されてるか、反対されているかが分かります。常に反省しながら、微修正しながら、自信を持って議員活動ができるはずです。
MM: でも、それは悪い側面もあると思う。政治家がポピュリズムに走るのではないかな?どうしても市民の評価が低くなってしまう、しかし魚津の未来のために必要だという政策もあるはず。例えば財政再建をやることは、例えていうなら不健康な体を健康な体にする治療と同じ。しかしそのためには、我慢することは多々ある。つまり市民からすればサービス低下に映るかもしれない。そういう政策はどうしても市民の評価が低くならざるをえない。
浜田: それは違うと思います。もし市民からの評価が低い決断でも、魚津市の未来に必要な決断だという信念があるなら、議員は説明すればいいのです。とことん説明して理解してもらう。これも政治家の仕事だと思います。そのためにもみなさんに分かりやすい形で『情報』を出す。「よく分からないけど、なんか悪いことらしい」なんてことになるのは防がなきゃいけない。そうなるのは『情報』がないか、恣意的な『情報』しか出さないからです。ちゃんとした『情報』を手に入れた市民の声こそ市政の判断材料になる。
MM: 確かに一見悪いことに映っても、説明を聞けば「なるほど!」となる政策は多い。日本の政治家や行政は自分達のやってることアピールするのが下手とはよく言われるね。「必死にやってるのに!」って言われても、普通の人は調べる時間もなければ資料もない。だから上手にアピールして市民がそれを評価すれば、議員や市役所のモチベーションにも繋がると思う。

MM: 「政策のメリット・デメリットの提示」も政策に挙げているけど、わざわざこれは挙げなければならないことかな?政治家ならば当然のことじゃない?
浜田: 現実は耳ざわりのいい話をあげて、裏で市民を苦しめてるケースがあります。誰だって何かを実現したい時、「良いことだけ」言います。一方、反対したければ「悪いことだけ」言います。でも、世の中そんな良いだけの話も、悪いだけの話もありません。政治もそうです。必ずメリットの裏にはデメリットがあります。良いことだけ言うのはだまし討ちです。悪いことだけ言うのも卑怯です。メリットばかり言って賛同集めて、後々デメリットで酷い目に遭うのは普通の市民です。デメリットばかり言って賛同を集めるのも、結局は人々の判断を誤らせます。
だから何をするにしてもメリット・デメリットを提示しなければいけません。それも分かりやすく。選択する際に一番大事な『情報』です。それを見て、市民は自分の意見を持つ。そして政治家を選ぶ。これは市民が政治家を選ぶという「声を届ける『しくみ』」の大前提じゃないでしょうか?

MM: 「声を届けるしくみ」のアイデアとして、市民の不満・要望を聞く窓口、「市役所コンシェルジュ」というのを挙げているけど、これがあったら議員の必要性は低下しないかな?
浜田: 議員がみなさんの声を魚津市に届けるのは当たり前のことです。でも魚津市の人口46000人の声をたった18人の議員が届けることなんて現実には難しい。ただでさえ「普通の人」にとって政治家は縁遠い存在なんですから・・・。浜田はみなさんと同じ目線の政治家になる!という信念がありますが、やはりすべての声を吸い上げることは難しいし、私も他の人と同じく1日24時間しか与えられていません。この問題をどうにかカバーできないものだろうか?という悩みから出てきたアイデアです。
MM: 18人の議員だけでカバーできない部分、そして「普通の人」も気軽に不満や意見を伝えられる場所が現在はないというわけだね。
浜田: 市役所が対応しなければならないのに、どこに聞いてよいか分からない話はたくさん存在しています。例えば、電話番号も、電話帳には課の番号が羅列されています。どこにかけていいか分からない。こういうのは窓口を一本化するべきです。さらに話をしても、意見がどう扱われたかは分からないまま。それは、やはり「声を聞くしくみ」がないし、「たった1人の市民の言ってること」と扱われるからです。
まずは専門の担当部署(市役所コンシェルジュ)が市民の話を聞いて、各部署と調整をしながら解決したり、回答を出す。こういうしくみがないと市民も困るし、職員も困る。
MM: なるほど。自分もこんな経験がある。市役所に相談を持っていったのだけど、これがどこの担当部署とも言えない微妙な相談で、まずどこの窓口に行けばいいか分からない。とりあえず案内された部署に行っても、職員の方もはっきりと自分の仕事と言えない。お互いに困惑してしまった。これは市役所の職員の問題だとは思えなかった。これは窓口が一元化されていない。つまり「とりまとめ役」がいないからだと思った。
浜田: このアイデア、ホテルのコンシェルジュからヒントを得ました。ホテルのコンシェルジュとは宿泊客のあらゆる要望、質問に対応する「なんでも相談承り係」です。「決してNOとは言わない」と異名をもつ誇り高き仕事です。もちろん無茶な要求には、とことん説明してからNOと言いますけど。これを市役所にも導入できないか?名づけて「市役所コンシェルジュ」。ちょっと舌噛みそうですね。まずは総合窓口の一元化。そして千葉県の松戸市役所にある「すぐやる課」といった即応体制にまでできたら最高だと思います。
今までは持っていきようがなかった話も、まずは市役所コンシェルジュへ。些細な不満や要望であればネットを活用しても構わないと思う。これがあれば市役所は住民の声にスピーディーに対応できるし、ニーズも把握できる。市民は不満を抱え込むこともなくなると思います。
MM: もし即応部隊としての市役所コンシェルジュができたら、市役所の花形部署だね。市民の立場からすれば、今までの役所へのイメージを覆す存在だから。そういえば松戸市の「すぐやる課」って、マツモトキヨシの創業者が松戸市長時代に導入したんだよね。急成長した企業の経営者らしい発想だね。


この文章は「はまる会」ホームページに寄稿されたMM氏の承諾を受け、掲載しています。
なお真意の伝わりにくい表現は、同意の文章に書き換えてあります。

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